SPICY GARDEN

陶芸分科会女子......あれから30年!

「北斎漫画1 江戸百態」 青幻舎

この本の内容

葛飾北斎(1760~1849)が

弟子たちに絵の手ほどきをするための

教科書として描いた絵手本。

 

それが「北斎漫画」である

 

漫画と言っても、

現代のマンガのように、

ストーリーがあるわけではない。

 

弟子たちのために描いたとはいえ、

一般の庶民にも親しまれ、

江戸時代のベストセラーになった。

 

全15編が刊行されたのは、

初編刊行から、64年後。

ロングセラーといって

間違いない。

 

64年もやれば、

そのボリュームがすごいことになるのは必然。

総ページ数は970、

図版数は4000をくだらない。

 

それを再構成して、

全三巻に仕立てたものの

第一巻が本書である。

 

私の感想

教えて北斎」を読み終えたとき、

あれ、先生として

北斎が登場してないけど?

と思ったのがきっかけで手に取った一冊。

 

北斎が登場したら、どうやって教えてくれるかは

読者が自分で考えてね、

ってことなのかしらー、、、

 

もしくは、

普通、みんな知ってるよね、

という前提?

 

なには、ともあれ、

この本にいくつかの

疑問を解決してもらいました。

 

そうか、自分も絵師でいつづけたけど、

弟子もとってたのね、

とか、

 

そして、弟子に教えるための絵図が

印刷物となって出回る事によって

人気になっていったのね

など。。

 

出回るということは、

北斎の時代は

印刷技術に革新があったのね、という

歴史もお勉強させてもらいました。

 

人物の絵は表情の豊かさに

人気があったそうなので、

私もそう言う目で凝視。。

 

日常の絵は、

これはもしかして江戸時代の

「あるある」なんだろうか?

 

などと想像を巡らせながら

凝視、、

しました。

 

 

表紙の絵は、

一枚の絵の下半分。

上には顔を縦に伸ばした絵があり、

「縦」と文字があります。

 

下には「顔」というもじがあり、

この表紙の顔!

 

表紙に選ばれているだけあって、

私の最も印象に残るものでもありました。

 

この絵は

「動態活写」という分類にあり、

この章が一番見応えがありました。