SPICY GARDEN

陶芸分科会女子......あれから30年!

「粋な古伊万里 江戸好みのうつわデザイン」平凡社 

内容&感想

 

写真と文字の構成が

すっきりとしていて

見るのも、読むのも楽しい本でした。

 

模様の説明が詳しく、

吉祥文について知る事ができました。

 

文字で「福」とか「寿」とあれば

縁起よいものとして

作られた事はすぐ分かりますが、

 

絵の場合は、

知らなければスルーしてしまうことも

あると思います。

 

例えば

「藤花文」

藤の花は、花房が垂れ、繁殖力も強いことから

子孫繁栄と長寿の象徴とのこと。

 

また、

「不二」とも書き、

「不死」につながるそう。

 

たんぽぽも吉祥文だそうで、

説明を読んでみると、

 

「根が張る」という意味で好まれたとか。

また、綿毛は風に乗って種を運ぶので、

子孫繁栄の吉祥文とされた。

とあります。

 

魚とりの網を模様にあらわす

網目文は、

「福をからめとる」という意味の

これまた、吉祥文。

 

やや、こじつけというか、

言葉遊びのように感じるところもありますが、

イメージや、言葉で遊ぶことが、

江戸時代の「粋」だったのかなと思います。

 

吉祥文の絵柄が分かるようになると

マネしたい物が増えたりします。

 

何度も手にして使う物なら、

縁起のいいものが良いと思うのは、

今も昔も変わらない

人の感情の不変なところなんだなと感じました。