2018-11-26 食器は料理のきもの 北大路魯山人 青空文庫 陶芸(陶磁器)本のレビュー 陶芸(陶磁器)本のレビュー-読み物 この本の内容昭和十年に書かれた北大路魯山人の随筆青空文庫で読めます。 (青空文庫は無料のネット書籍です。) 私の感想北大路魯山人さんは、陶芸家かと思っていましたが、料理人です。陶器製作は、「料理同に目覚め、ものを美味く食うため」なんだそうです。そして、料理をする人は、刺身を美しく切るように、ツマの色、形を大切にするように、見るべき食器を選ばなければいけないと。料理人が製陶業者を率いるのでなければならないとおっしゃっています。なるほど。それで結局自分で作る。作りだしたら、土も、釉薬もということになっていったのであろうことと、察しました。食器と料理は、どこまで行っても離れることの出来ない密接な関係にある、のだとあり、共感しました。陶芸に詳しくない人でも北大路魯山人の名前は知っているのはこうやって随筆を多く残しているからなのでしょうか。全体的にストイックさの感じられる文章でした。こうでなければいけないあぁでなければ、というのは自分も含めて言っているのだろうけど、厳しい!やさしいことを言ってくれる人のほうが人気が出そうな気もしますが、ストイックさというものは、刺激的で、読む人の限界を引き上げてくれる要素を感じます。そういうところが、人としての魅力なのかもしれないと思いました。