SPICY GARDEN

陶芸分科会女子......あれから30年!

「リーチ先生」 原田マハ 集英社

この本の内容

 

横浜のとある食堂で働いていた

沖亀之助が高村光太郎と出会い、

高村家の書生に。

 

これまたロンドンの美術学校で

高村光太郎と出会った

バーナードリーチが日本に来て

高村家にお世話になる。

 

亀之助はリーチの弟子になり、

リーチと共に陶芸と出会い、

陶芸家として活躍して行くまでの

史実をもとにしたフィクションです。

 

私の感想

 

亀之助の目線で物語が進んで行くので、

共感しやすく、

読みやすかったです。

 

北斎に影響されたモネにしろ、

日本の中に美を見いだし、

魅了されるヨーロッパ人は多かったのかもしれません。

 

リーチが柳宗悦と口論になるシーンでは、

「君は西洋かぶれだ」とリーチ、

「そう言う君は日本かぶれだ」と柳宗悦

 

お互いの良さを褒め合って喧嘩してどうするんだと

仲裁にはいる高村光太郎

このシーンは面白かった。

 

何かに憧れると、

自分の立ち位置を、

現実より低く見積もってしまうのは、

万国共通なのかもしれません。

 

大河ドラマを見ているうちに、

歴史の登場人物の名前や地名、

時代背景などがわかってしまうように、

 

亀之助とリーチの話に巻き込まれているうちに、

雑誌「白樺」の出版までのいきさつや、

柳宗悦の活躍、

 

リーチと共に民藝において必ず名前のあがる

濱田庄司という人物についても、

どんな人物で、つながりなのかを

知る事ができました。